高齢になったお父様やお母様にダイエットさせたい。お医者様から「これ以上数値を悪化させないためにも、できれば10kg減量しましょう」と言われて、どうしたものかとひそかに悩んでいらっしゃる娘さん、息子さんは思いの外たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。いつまでも元気で長生きして欲しいからこそ何とか手助けしてあげたいけど、栄養士さんのように完璧な食事は作れないし、何より本人にそこまで減量しようというモチベーションがないのにどうやってダイエットさせればよいのか?
特にお父様やお母様が車いすに乗るようになってしまうと、ダイエットなど余計に難しいのではないかと半ば諦めてしまう方もいるかもしれません。
今回は車いすの高齢者でもダイエットできるのか?しっかり減量して健康につなげるための方法をお伝えしたいと思います。
実は高齢者や車いすの方など、あまり身体を動かせない方がダイエットするには、それなりのコツが要るのです。そしてダイエットするからにはしっかり減量できて、より健康にならなければ意味がありません。どのように取り組めばよいのか、ぜひ参考になさってください。
車いすの高齢者はダイエットできない?つまずくポイントとは
車いすの高齢者がダイエットにつまずきやすいのにはいくつか要因がありますよね。
第一に、身体が不自由で車いすに乗っているだけに、筋トレやジョギング、散歩など、健常者がダイエットといえば普通に取り組もうと考える「運動」ができないということ。
そして、高齢者だけに、体力・代謝共に落ちてきているということ。「昔のように簡単には痩せない」この思い自体がハードルとなってダイエットから遠のいてしまうということがあると思います。
そして3つ目はダイエット自体が”つらい”ということもつまずくポイントになるのではないでしょうか。どんなに効果のあるダイエット法だったとしてもつらすぎて長続きしないのであれば、結果が出る前(減量する前)に挫折してしまうものです。
では、これらのつまずきやすい要因をクリアして、車いすの高齢者がダイエットに成功するためには、どんなコツややり方が必要なのでしょうか?
車いすの高齢者がダイエットを成功させるための3つのポイント
車いすの高齢者がダイエットに成功するためには3つのポイントがあります。
これらのポイントをクリアするようなダイエットでなければ、実際に体重を落としたり、病院での数値を正常化させたり、体力をつけてより健康になったり・・・といった効果は得にくいのです。
まず一つ目に、運動なしでも痩せる方法であること。
私の夫は40代の初めころに脳梗塞に倒れ、左半身に麻痺が残りました。糖尿病もあって疲れやすく、脳梗塞の後遺症から平衡感覚に障害があるので頭を起こしているだけでもフラフラした感覚だそうです。立ち上がると、酔いつぶれた時の酩酊状態のように意識が薄くなり、歩くと左側に寄っていってしまいます。このような状態ですので、運動らしい運動もできません。
そんな夫でも3ヶ月で-7kg減量し、体脂肪率を28.9%から23.2%と5.7%も下げることができたのは、第一に運動なしでも痩せるダイエット法を選んだからでした。
車いす生活で運動らしい運動が全くできない高齢者の方でもしっかり減量するためには、運動なしでも痩せるダイエット法を選ぶこごが重要です。
そして二つ目に必要なポイントは、「代謝を上げる」ダイエット法を選ぶことです。
えっ、運動なしで代謝を上げる方法なんてあるの?と思われるかもしれません。しかし、新陳代謝というのは栄養の消化吸収、老廃物の排出という一連のサイクルがいかに効率よく行われているかという点が重要なのであって、運動によって熱量を生み出すだけが新陳代謝を良くする方法ではないのです。次の章で詳しくお伝えしますが、このことを知ったら、この記事を読んでいるあなたもご自身の代謝がどういう状態なのか気になるかもしれませんね。
車いすの高齢者がダイエットに成功するために必要なポイントの3つ目は、「続けやすい」ダイエット法であること、です。お酒を止めましょう、とか、甘いものは厳禁です!とか、一日5分でよいので腹筋をしましょう、など、ダイエット中なら当たり前のように聞こえつつ、やるとなると「ツラい・・・」というダイエットでは続きません。特にダイエットして欲しい方が”食べることが何よりの楽しみ”という高齢者だったりすると、いくら愛情のもとにダイエットを勧めても、本人にとっては修行のように感じられてしまい、言うことを聞いてくれなくなってしまうこともあります。そんなにツラい苦しい思いをしなくてもダイエットできる方法でないと、車いすの高齢者の方が減量するには難しいのです。
車いすの高齢者がしっかり減量して健康につなげる方法
ではいよいよ、車いすの高齢者の方がしっかり減量して健康につなげる方法についてお伝えしましょう。
前の章でお話したポイントの1つ目は、運動なしで痩せるダイエット法であること、でした。
運動なしで痩せるには、「食事療法」が一番です。
巷には置き換えダイエットなどもあり、人気ですが、そのようなダイエット法は車いすの高齢者には不向きなダイエットです。
なぜなら、置き換えダイエットの多くは特定の栄養にフォーカスして「ダイエットに特化した栄養」(低カロリー、血糖値を上げにくくする、腸内細菌を増やす、脂肪の燃焼を促す、など)を摂ろうとするものが多く、若いうちであれば他の要素を体内酵素で補えるだけの体力があるのですが、年齢を重ねるとそうした部分的なアプローチでは身体がうまく反応しないからです。
さらに、置き換えダイエットで使われるダイエット食はそれほど胃腸が動かなくても吸収されるようになっており、身体本来の機能が疎かになってしまいます。
ただでさえ体力や新陳代謝が落ちてきている高齢者にとっては、自然の食物を噛んで食し、ご自身の胃腸を活発に動かして消化するほうが断然健康的ですし、むしろ食事の時間はカロリー消費に有効な活動のひとつなのです。
ですので、置き換えダイエットではなく、毎日普通の食事を摂れる食事療法でダイエットするのが良いのです。
運動なしで、新陳代謝を上げる方法についてお伝えする前に「新陳代謝」とはどんなものなのかについて少しお伝えしましょう。
”新陳代謝の良い状態”とは、体内に老廃物が溜まっておらずスムーズに排出できている状態です。
食事の際に摂り込んだ栄養が、身体の中の必要な部位に適切に作用して、より健康な身体をつくっていきます。
新陳代謝が悪い状態になると、体内に老廃物が溜まってしまい、摂り込んだ栄養が老廃物の排出のために使われてしまって、本来の血肉をつくるほうに廻せなくなってしまいます。
車いすに限らず、年齢を重ねると代謝が落ちてくるというのは、身体の中に老廃物が蓄積されてしまい、それらをデトックスできないために全体のエネルギー効率が悪くなっている、ということなのです。
この状態を改善し、食事から新陳代謝を上げるには、吸収率の高い良質な栄養を十分に摂って体質改善をすることが大切です。
でもそう言うと「吸収率の高い良質な栄養ってどんな食事?そんなの作れない・・・」となりますよね。
そこで重要になるのが自然食由来の栄養補助食品です。
置き換えダイエットとの大きな違いは、栄養補助食品は、食事による内臓の働きにより、さらに吸収しやすくなることです。
そして一部の栄養に偏らず、健康に必要な50種類の必須アミノ酸を全て補強するので、身体全体の機能に働きかけます。
梨の木ではオーガニックで減量から生産にまでこだわった最高の栄養補助食品を使っておりますので、赤ちゃんからお年寄りにまでご愛用いただける安全で良質な栄養を補給することができます。
栄養補助食品と、普段のお食事で摂る栄養素をダイエットに適した内容にすることで、基本的には3ヶ月で体質改善が進み、マイナス10kgの減量を(筋肉ではなく体脂肪から落として)叶えることが可能になってきます。
体質改善が進むと老廃物の排出が促進されて体の中がきれいになり、さらに血流が良くなって各臓器や肌、筋肉、髪の毛や目など身体全体の健康状態が向上します。新陳代謝がよくなり、余分な脂肪が燃えて減量でき、そしてより体力がつき健康になっていくのです。運動は、健康のためにはしたほうが良いことはよく知られていますが、ダイエットのために運動をしようと思うと、車いす生活の高齢者に限らず、誰でも数ヶ月から数年単位の努力が必要になってきます。運動が好きな方なら痩せるのは楽かもしれませんが、その場合でも栄養のコントロールは必要です。
要するに、車いすの高齢者の方が健康のためにすべきダイエットとは、他の全ての人と同様に「良質な栄養を十分に摂って体質改善をする」という方法に集約されるのです。
まとめ
今回は「車いすの高齢者でもダイエットできる?しっかり減量して健康につなげる方法」についてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。運動できない車いす生活で高齢者であっても、運動なしで新陳代謝を上げ、減量できるだけでなく健康になっていける方法があることがお分かりいただけたかと思います。
また、車いすの高齢者でもダイエットできる、しっかり減量もできて健康にもなれる方法というのは、特定の栄養や機能に特化した置き換えダイエットやサプリのようなものではなく、総合的に健康を底上げする食事によるダイエット法であることもお分かりいただけたのではないでしょうか。
この記事を読まれているあなたがもしも、ご両親やご家族など、大切な人のためにダイエット法を検索されて辿り着いたのであれば、ダイエットをサポートするお身内の側としても心得ておいていただきたいことがあります。
それは、ストレスについての対処法です。大切な方のダイエットをサポートする、健康を支える、となった時、一番ストレスを受けやすいのは取り組むご本人様よりもサポートする側の方だったりします。
せっかく作った食事を食べてくれない、ダイエットしたくないと不平を言う、隠れてお菓子を爆食されてしまう・・・など、その方のためにしてきた努力を無にされてしまったように感じる時もあるかもしれません。
梨の木では、車いすの高齢者の方がダイエットされる時は、それをサポートされるご家族の方へのストレスケアも同じくらい重要と考えています。もしもお1人で解決されるのが難しければ、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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